朝に思う

 今、友達の家での鍋パーティー的なものから帰ってきてこの文章を書いているのだが、さっき、家の近所のコンビニで朝ごはんを買ったのだけれど、うしろに並んで順番を待ってた中学生が、僕のすぐうしろにぴったり、もうほぼ体、密着、ってな具合で至近距離に立っていて、いや、そんなこと別にどうでもいいのだけれど、普通、赤の他人とそんなにくっつきたくないだろうよ、と思った。
 で、店から出ると、ものすごく短いスカートを履いた女子高校生がたくさん歩いていて、こんなに寒いのに、短いスカートはかされて、よく暴動が起きないな、と女学生のスカート丈にいつもどおり疑問を抱いたのだった。だって、男はズボンはいてるわけでしょ、なんならその下にタイツ的なの履いてるわけじゃん。それなのに女子だけあんなひらひらしたスカートで、それこそ差別のように思われるのだが、なんだろう、あれは「萌え」業界の陰謀なのな、たぶん。あと、教頭ね、エロ教頭の陰謀だね。全国エロ教頭連盟が、エロ目線で考えた決まりだね、女子はスカート、っていうのは。防寒的にもスカートなんて飾りみたいなもので、パン一みたいなもので、パン一っていったらもう裸みたいなもので、めちゃくちゃ寒いと思うのだけれど。でも、女子ってなんかしらんけど、制服好きだから、いいんだろうね、別に。制服萌えを公言してはばからないよね女子は。隙あらば制服着てディズニー行こうとするよね女子は。僕、制服見てもなにもいやらしい気持ちにならないし、なんなら制服なんていうものはこの世からなくなればいいのに、と思ってるけど。せめてスカート必着はやめさせてあげようよ、寒そうだからさ。ほんとこれ、冗談じゃなくて、なんか「情緒」みたいなベールを着せられた、押しつけだからね、女学生制服スカート「文化」は。

 なんだろう、いま読み返して思ったけど、中高生ってめっちゃ早起きだね。

 って、ここまで読んでもらった段階で気づいてると思うけど、今日の文章、いつにもまして読みにくいでしょう。楽しいパーティのさなか、二時間くらいうとうとしただけで寝ておらず、そろそろバイトに行かなければならないので、その合間の、生殺しのような状態で、この文章を書いているのです。
 さて、今日のパーティー的なものは、とても楽しい会でした。その余韻が冷めないうちに、なんとかこの気持ちを、真空パックにして閉じ込めておこうと思ったので、書いておきます。つまり今の僕はとても幸せな気持ちなんですが、でも、人の幸せとか、みなさんあまり興味ないでしょう? どちらかというと「2ちゃんねる」のような、自分より下等な生き物が不幸のオーラを発しながらうごめいていて、それを傍から見物できるような装置が好きでしょう。知ってますよ。あのね、下等だよ、2ちゃんねるは。もう、圧倒的に。まあ2ちゃんねるの悪口はいずれ書くとして、今日はついさきほどまでの楽しかった思い出を、書いちゃう。そういうのが嫌いな人は2ちゃんねるにでも行ってください!
 今日のパーティは実はお誕生日会という裏の顔があって、先輩のサプライズパーティ、鍋の途中で部屋を暗くしてバースデーケーキを搬入したんだけど、もう、その先輩の反応が、「わーい、ありがとう」「うれしい」みたいな単発で、とても幸せな気持ちになったのです。すごく喜んでいるのは伝わってくるんだけど、なんていうのかな、「はれがましさ」がゼロ、みたいな? こういう時に「えーーーーーー!!!!!なになになにーーーーーーー!!えーーーーーーーーー!!!わーーーーーーーーーー!!!あざーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっす!!!!!」みたいな反応ができちゃう人ってあんまり信用できないというか(なんか「ー」と「!」の多用がつくづく徹夜明けのテンションで書いてるなーという感じがして情けないのだが)、そういう「はれがましさ」は匙加減ひとつで「おこがましさ」にもなりうると思っているので、なんだろう、ケーキの受け取りかたのリアクションひとつでこんなにヤイヤイ言われるのはそれはそれで嫌だと思うけど、僕はもう「一生ついて行きますっす!」ってくらい、先輩に惚れたのでありました。
 で、自分はそのようなサプライズ的なイベントを受けたことがないので、「さて、俺のバースデーケーキ搬入!」となったときに、どのようなリアクションができるのだろう、と考えてみます。脳内予行演習、的な。まず、サプライズって当人は雰囲気でわかるっていうでしょ、そこのところはどうなのでしょうか。「あ、もしかして俺のサプライズが用意されてる?」と思った瞬間、僕は早くも自分のなかに芽生えた「おこがましさ」にめまいがすると思うし。で、実際に部屋が暗くなるでしょー、ハッピバースデーってみんなが歌い出すでしょ。その時にどういうリアクションができるのだろうかね。ちゃんとできないと思うんだな、リアクション。なんだろ、用意する側としては「盛り上がってよたごもりちゃん」みたいな感じでろうそくを立てるわけでしょうし、そういう思いを込めて火を灯して来たわけなんでしょうけど、正直、そういうの「別にいいよ」って思っちゃうというか、そういうイベントをこなすと嫌がおうにも自分のなかの「おこがましさメーター」が上昇してしまう、そういう卑劣な人間だと日々自覚しながら生きているので、正直、いいよ、俺のサプライズは。やめてやめて。
 中学生のころ、自分は将来学校の先生になりたいなと思ってたときがあって、でも自分は「先生」と呼ばれる立場になると絶対おこがましくなってしまうというか、確実に調子に乗ってしまうタイプの人間で、「先生」「先生」と言われるうちに自分が偉い人間だと勘違いしてしまって謙虚ではいられなくなってしまうと、そんなところまで見越して先生になるのを諦めた僕ですから、もう、サプライズなんて荷が重いです、やめてね。

 「リアクション」と打っていて思い出したんだけど、中学生の頃とてもリアクションがオーバーな友達がいて、彼はクラスの中で「第一回オーバーリアクション賞」、略して「オバクション賞」なるものを受賞していたが、いまだに何にでもオーバーなリアクションをとり続けているのでしょうか。中学校のころの友達とはもはや誰とも連絡を取っていないのでわかりませんが、彼のような「もはや意味がわからないくらいオーバーなリアクションをとる」となれば、はれがましさとかおこがましさとかそんなものではなく「リアクションマシーン」として期待された任務をこなす存在になるのかもしれません。
 てことで、バイトに行ってきます。先輩、誕生日おめでとうございました。これからも変わらずにいてくれたらうれしいっす。