寒い

 寒い。

 今日ものそのそブログに向かう。しかし、正直こんな、何の利益も生まない文章を書き連ねたところで、意味なんてないことも、分かってきた。というか、初めから、分かっていた。このブログは、いわば修行みたいなものなのである。最低1200字のノルマを自分自身に課した。なぜかうえだ君も巻き添えを食らった。最低限、意味がわかりやすく読めるようなクオリティにしよう、という目標はすでに失われている。ただ今日も黙々と、「字数」だけが積み重なっていく。バイト。そうだ、これはブログなんていうものじゃない。バイトだ。アルバイトのバイトではない、何メガバイト、のバイトだ。僕が一文字書くごとに、この世に幾バイトかのデータが生まれる。それだけの話だ。
 言いたいことはない。なーんにも、ない。こんなことを言うと、言いたいことがないなら書くな、とか言われそうだ。どうだ。だめか。言葉を紡ぐのは、文章を書くのは、作家や文筆業の者だけの特権か。お金を稼がない文章は存在してはいけないか。そんなことはないだろう。たしかに、ここの文字たちには、価値もない。意味もない。だが、どうだ。それでも今まで世界に存在しなかったバイトが、情報が、データが、確かに生まれているではないか。んで、読者からしたら、できそこないの言葉たちでも、なんか、可愛いではないか。親ばかか。そうだ、親ばかだ。そんなものだろう、いいじゃないか。誰も損はしていないし。
 全世界の「情報」は、どのくらいあるかご存じだろうか。ある調査によると、295エクサバイトをゆうに上回るらしい。なんか、もう、よくわからない数字だ。わからなさすぎて「エクササイズしてるのかなあ」という感想しか浮かばないくらいだ。みなさまにおかれては、僕のブログをお嫌いになられる前に、こう考えていただきたい、全世界の圧倒的な情報量の前では、このブログなんて風前の灯なのである。だから、恐れることはなにもないのである。僕がなにを書こうが、どう思おうが、なんていうか、全世界のバイトの荒波にもまれて、ただ一瞬にして消えるのである。 
 考えてみれば、書けば書くほどいろんな人に「こわい」だの「つまらない」だの言われ、典型的なB級ブログとしてよくある文体と内容にしては、いささか批判的な目が向けられている。僕は人より目立ちたいわけでもなければ何かを敵に回したいわけでもないのである。ただ、自分が面白いと思うことや、日々の雑感を、共感してくれる人がいればいいなあ、と思い、このブログを書いているのである。それなのに、これは読者のみなさまの圧倒的な落ち度なのであるが、みなさん、センスが、ないのである。だから、理解ができず、「たごちゃん頭おかしくなったのかも」と、恐くなるのである。重々反省していただきたいのである。そして、どうか、このような内容に嫌悪感を覚えるならば、2ちゃんねるでも、ご自分のツイッターのタイムラインでも、好きなところで好きな情報を得たらいいのではないか。苦虫を噛み潰したような顔で「たごちゃん、あのブログ、なに」と言ってくる必要はないのである。自分が読みたくない文章を、たとえ知り合いが書いたものだからといって、読む必要は、全くないのである。言うまでもなく、あなたやわたしの脳みそは、あなたやわたしが今まで見たり聞いたり読んだりしたことの中から考えるのであって、このブログを読むということは、あなたの脳みその中にたごもりが住むということである。これは、言ってしまえば、暴力と同等のものである。僕のことが好きとか嫌いとかはともかくとして、正当防衛として、自分が影響を受ける人間は自分の判断で決めるべきなのである。やはり、他人の文章を読むという行為の恐ろしさというものは、知っておいたほうが良いと思うのだ。名文を読めば名文が身につく。これは真であるが、悪文を読めば悪文が身につく、これもまた真なのである。こんな文章、書くほうも書くほうだが、読むほうも読むほうで、毎日読んでいたら支離滅裂な文章しか書けなくなることうけあいである。
 ああ、申し訳ない。書くことがなくてつい、困ったときの「語ることについての語り」をしてしまった。せっかくここまで読んでくれた人(おそらく三人いない)に心からの感謝を述べるとともに、そういう人たちには本当に幸せになってもらいたいです!