アフター・バースデー

 昨日、15日は、僕の誕生日でした!

 昨日付の記事は、書いている通り、友達の家で、友達のパソコンで書いたのです。実は、このブログ、日付変更線が午前六時であり、夜の0時以降に更新しても、6時までなら前の日の日付で更新されるのです。それがデフォルトなんだけど。だから、あれから12時間くらいしか経っていないのに、また更新しています。ふへへ。


 で、その前回の記事に書いたとおり、昨日の夜は飲み会だったのです。僕がゲスト登録で参加させてもらっているゼミの、新入りとの懇親会、みたいな感じでした。
 以前、先輩のサプライズパーティをやった、みたいな話をしましたよね。あ、リンクしよう、これね。で、このときと同じメンバーがそろっていたのですよ。この時の記事に、僕は「自分のサプライズパーティなんてしなくていい」と書いたのですが、昨日、やっぱり誕生日だったら、何かしらあるじゃないですか、絶対! だって、昨日は二日間続いたゼミの最終日で、その後の飲み会でもあったわけです。それまでに、丸二日間、僕と会っているわけで、そのうえでの飲み会、これは絶対、何もないわけがない、と思って。サ・プ・ラ・イ・ズ。甘美な響きですよ。これは、来るな、と。なんなら、そのためにみんな、この14日15日という日程でゼミの勉強を組んだんじゃないか、くらいの勢いで。で、人生初のサプライズじゃない。ちゃんとやりたいじゃない、リアクション。考えましたよ。どのくらいの反応が、新鮮なのか。はしゃぎすぎない、でも最低限のリアクションはきちんとやる。そうだなあ、チョコレートで言うと、ビター味のダースくらいの? 絶妙なリアクションを、いろいろと予行演習していましたよね。

 そんなだから、昨日は、ネクタイをしていったんですね。まあ、普段からおしゃれなネクタイをすることが多いんですけど、われながら。で、サプライズとなれば主役は僕ですから、みなさんからカメラを向けられることも多いでしょうし、髪の毛もある程度セットして、着る服も、ロウソクの明かりに照らされたときに表情が映えるように、黒めのカーディガンを羽織ってね。完ぺきな準備をしていきましたよ、僕は。

 で、昼間はゼミの勉強会だったわけですけど、その休憩時間に、友達の一人が「たごちゃん、今日誕生日やんな?」って、みんなのまえで話しかけてきました。このとき、僕は相当焦りました。「何言ってるんだよ!」と。だって、このうちの何人かが、すでに水面下で動いて、今日の夜の飲み会で大々的に「誕生日おめでとうー!!」とやるわけじゃない。で、その時初めて、僕は「覚えててくれたの!? ありがとおお!!(!が二つ、くらいのスケールのリアクションが正解)」ってやりたいわけ。それなのに、みんなのまえで、すごーく小規模に「おめでとう」って言われたら、ダメじゃん。で、ゼミ長が、わざとらしく「たご、今日誕生日なの?」とか言ってるわけ。おいおい(笑)、と。おまえ、嘘つくの下手だなあ、と思いましたよ、僕は。そのとき、確信したんですね、ああ、今日、サプライズあるわあ、と。もう、すでに裏で準備がしてあるわあ、と。そこで、僕は、なるべくその話題を大きくしないように、なんならバカを装うくらいの感じで、せっかくおめでとうって言ってもらったのに、「はあ」くらいの感じの反応に留めておきました。

 さて、ついに飲み会の会場にやってきたわけですね。この時、みんなで大学からお店に移動したんですけど、ゼミの友人の一人が、道中で抜けて、不自然に遅れてお店に来たのです。もうね、確実に、誕生日用のケーキを、取りに行ってるわけですよ。どうせやるなら、できるだけ怪しまれないように気を使ってやってほしいんですけどね、サプライズというものは。でもまあ、そこまで要求するのも酷だなあと思って、その友人の不自然な遅刻にもあえて触れず、飲み会が始まったわけです。善意でやってくれてるわけだし。

 
 飲み会が始まったら、あとは僕がすることは、「隠されたケーキを発見しない」「自分から『今日が誕生日』と言わない」「誰かがうっかり僕の誕生日の話を始めたら、火消しする」くらいのものです。途中、22時半くらいですかね、ドリンクのラストオーダーが入ったんですよ。で、そろそろ僕がタイミングを作ってあげないと、みんな不器用だからサプライズのきっかけを見失ってるんだろうな、と思って、長めのトイレに行ったのですね。で、トイレの中から外の様子をうかがっていたのですが……どうも、静かになる気配がない。僕はトイレから出ました。みんな、何も様子が変わらず、飲み続けています。


 おかしい。



 だって、もうあと一時間ちょっとで、僕の誕生日が終わる。



 「会費集めまーす」

 !!?


 「いったんお店出まーす」

 !!?


 「じゃ、解散しまーす! 二次会組は、あとご自由に!」

 !!!????



 そうこうしているうちに、酔っ払って、僕もぐちゃぐちゃになり、日付が変わりましたとさ。で、前回の記事に続くわけでした。




 忘れられたケーキ、いまごろ腐ってないかなあ。