店長

 僕は今まで、「酔っ払うと甘いものが食べたくなる」人間であると、自分のことを思っていた。しかし、さきほど例によって酔っ払ってコンビニに寄って、アイスを買うとき、ふと気が付いた。僕は、酔っ払ったからアイスが食べたくなるわけでは、ないのかもしれない。酔っ払って、理性が多少失われて、「夜遅くにアイスを食べたら太る」という戒めがゆるくなっているだけであり、つまり、酔っていても酔っていなくても常に甘いものは食べたいのであって、酔っ払うとただ単に「甘いものを食べてはいけない自覚」が失われるだけだったのだ。
 で、今、クーリッシュをもぐもぐ食べながらこのブログを更新しているのですが、クーリッシュ、今年で10周年らしいです。相変わらず出が悪くて食べにくいし、味も特別美味しいわけでもないのに、入れ替わりが激しいアイス業界でよく生き残っているなあと、感心しますね。最初は見たことのないパッケージで、面白がって食べていた記憶がありますが、最近そうでもないなあ。でも、チョコレートのやつは、美味しいですね。

 さて。今日はアルバイトの人たちに、送別会をしてもらいました。三年弱働いていたお店を、辞めることになったのでした。辞める段になって思ったのは、ほんとうに、一緒に働く人たちに恵まれてたなあ、ということです。年上の女性ばっかりでしたけど(というか男は僕ひとりでしかも最年少)、みなさん大人な方たちばかりで、働いてて嫌になったことは、一度もなかった。行くのが面倒くさい気持ちは、もちろんあったけど。本当に、感謝の気持ちでいっぱいです。って、こんなとこに書いても見てないし意味ないですけどね。色紙や花束、プレゼントももらいました。お世話になった方々に、これからもたまにお会いできたらいいなあと思うし、みなさん大変そうなので、これからうまいこといって幸せになってほしいと切に願う(上から目線)。特に店長には、最後の最後までめちゃくちゃよくしてもらって、よくもまあ人生初めてのアルバイトでこんなにも素敵な人と出会えたなあと、胸が熱くなります。店長は、僕がそれまで思い描いていた「店長」という存在とは完全に真逆の人柄でした。まず若くて美人で、一人ひとりに対して理解があって、しぐさがいちいち可愛らしくて、なぜか運動神経が抜群で、それでいてたまに抜けていて、本当にみんなに好かれるタイプでした。誰にも嫌われない店長って、めちゃくちゃすごいことだなと思う。
 考えてみれば、一人で上京して大学に入ってから、時間として一番長く一緒に過ごした人は、店長だったと思う。二人でシフトに入っては「彼女ができない」としょっちゅう漏らしていたので、これまでにも女の子を紹介してもらって、今日も新しい女の子の話をしてきてくれたんだけど、「彼女ができました」って断ったら、めっちゃ驚いてくれたよ。ははは。そりゃそうだよな、と思う。三年間ずーっと言ってたから、「彼女いない」って。
 そして、新しい女の子の紹介を断るときの、一抹の悲しさもあった。「まだ見ぬ誰か」っていうのは、もしかしたらめっちゃ仲のいい友達になれるかもしれないし、究極に気が合う恋人になれるかもしれない、そんな想像上の生き物なので、現実の人間を上回ることもある。それを思うとき、なんだかさみしい気持ちになるのは正直な話だ。この気持ちが、恋人のことを好きな気持ちを上回ったとき、人は浮気をするのかもしれない。まあ、今の僕にはどうでもいい話ですけどね。
 なに言ってるんだろう僕は。まあ、このブログくらい、100%赤裸々な気持ちを書いてみてもいいだろう。何回も書くけれど、僕からしてみれば、こんなブログを毎日覗きに来る皆さんのほうがヘンタイだし。

 明日は、友達の引っ越しを手伝いにいってくる。たぶん人手は足りてるんだろうけど、何度かお邪魔したことのあるおうちだし、楽しみ。それでは、おやすみなさい。